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中央暖房のないマルタの部屋を、冬どう暖めるか
マルタのアパートに中央暖房はありません。実はエアコンの暖房が、電気ストーブより1kWhあたり2.5〜4倍暖かく、いちばん安い。ガス暖房の一酸化炭素リスクと、契約前に大家へ聞くことまで在住者が解説します。

マルタで冬に部屋を借りるなら、まず知っておいてほしいことがあります。その部屋には、まず中央暖房がありません。そして、いちばん安く安全に暖める方法は、たいてい、すでに壁についているエアコンを暖房モードで使うことです。エアコン(ヒートポンプ)は、熱を「作る」のではなく「運ぶ」ため、同じ電気でも電気ストーブより2.5〜4倍暖かい。ガスのカセットヒーターもよく使われますが、多くのガイドが飛ばす、本当に大事な安全上の注意があります。11月から3月まで、安く、そして安全に暖まる方法を見ていきましょう。
この記事の要点
- 中央暖房はありません。 マルタの住宅にダクト式の中央暖房はほぼなく、標準は夏用エアコンの暖房モードです。
- エアコンが、たぶんいちばん安い暖房です。 ヒートポンプ式なら、電気ストーブより1kWhあたり2.5〜4倍暖かい。マルタの住宅用料金(€0.1047〜0.1607/kWh、約17〜26円/kWh、1ユーロ≒160円、2026年現在)で計算しても、これがいちばん安い。
- ガスボンベがよくある代替です。 Liquigas Lite の12kgボンベは€19(約3,000円、サービス料€4込み)で、一般的なカセットヒーターで約35時間分。熱あたりの単価はエアコンより高めです。
- 多くのガイドが飛ばす安全の話: 排気筒のないガス・燃焼系ヒーターを閉め切った部屋で使うと、一酸化炭素中毒で亡くなることがあります。マルタでも死亡例があります。必ず換気を。
- まず正しい料金プランに。 電気のResidential(住宅用)料金はDomesticより1kWhあたりはっきり安く、これで暖房費の計算が変わります。
- マルタの冬は温暖だが、じめじめ: 日中の最高15〜18℃、夜間の最低9〜12℃、12月と1月がいちばん雨が多い。湿った寒さで、温度計の数字より寒く感じます。
なぜマルタの部屋はこんなに寒いのか
マルタの家は、冬ではなく夏に合わせて建てられています。多くは石灰岩(franka)造りで断熱はほとんどなく、8月の暑さをやり過ごすためのつくり。夏に部屋をひんやり保つ分厚い壁は、いったん冷えると温まりにくいのです。実際、マルタの部屋が外の気温より中のほうが寒く感じるのは、ごく普通のことです。寒さ自体は、北ヨーロッパに比べれば穏やかで、日中の最高は15〜18℃、夜間の最低は9〜12℃くらい。いちばん雨が多いのは12月と1月です。ただし、これは「湿った」寒さ。湿った空気は、同じ温度でも乾いた空気よりずっと寒く感じます。日本の家の「16℃」より、マルタの部屋の「16℃」がぐっと寒く感じるのは、この湿気が大きい。冷たいタイルの床や、暖まらない石の壁が、マルタの冬の定番の悩みです。
選択肢を比べる
マルタで暖房の主役になるのは3つ。そして、この3つは対等ではありません。
| 暖め方 | 費用の目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| エアコンの暖房(ヒートポンプ) | 熱あたりいちばん安い。電気ストーブより1kWhあたり2.5〜4倍暖かい | 使えるのは、本体が動き、割安なResidential料金の場合 |
| ガスボンベ(LPG) | 12kgボンベ約€19(サービス料€4込み)で、約35時間分 | 一酸化炭素のリスク。閉め切った部屋では絶対に使わない |
| 電気・ハロゲンヒーター | 熱あたりいちばん高い(倍率なし) | 安く買えて安全。短時間や一人用向き |
意外な勝者は、あなたがすでに持っている家電です。マルタの部屋には、夏用のエアコンがほぼ必ずついています。その同じエアコンを暖房モードにすれば、まず間違いなく、部屋をいちばん安く暖められます。仕組みはヒートポンプ。電気を熱に直接変える電気ストーブと違い、電気を使って外の熱を室内へ「運ぶ」ので、同じ電力で電気ストーブより2.5〜4倍の熱を生みます。電気ストーブは安く買えて安全ですが、熱を作るコストはいちばん高い。だから、部屋全体ではなく、短時間や一人を暖めるのに向いています。
それぞれ、実際いくらかかるか
正確な額は料金プランと使い方しだいですが、順位は変わりません。マルタのResidential(住宅用)料金では、電気1kWhは消費量の区分によって€0.1047〜0.1607(約17〜26円)ほど。エアコンは使った電気1に対して2.5〜4の熱を出すので、いちばん少ないお金でいちばん多くの熱を作ります。ガスボンベは中間の選択肢。Liquigas Lite の12kgボンベは今€19(サービス料€4込み)で、一般的な4.2kWのカセットヒーターは全開でおよそ1時間に0.33kg燃えます。ボンベ1本で約35時間分。熱あたりの単価はエアコンより高くなりますが、1つ強みがあります。エアコン本体にも、電気が通っているかにも左右されないこと。電気ストーブは、出す熱に対して3つの中でいちばん高くつくので、部屋全体ではなく「ここだけ」を暖める道具と考えましょう。
多くのガイドが飛ばす、安全の話
ここは、お手軽な節約リストが省くところ。でも、どんな節約より大事です。排気筒のないガス・燃焼系ヒーター、つまりガスのカセットヒーターや、ましてや炭や薪を燃やすものは、一酸化炭素を出します。目に見えず、においもなく、換気のない部屋では命にかかわる気体です。これは遠い話ではありません。マルタでも、まさにこの状況で亡くなった例があります。寒くて、寝室でバーベキューを暖房代わりに使い、一酸化炭素中毒で亡くなった男性がムスィーダにいました。別のケースでは、換気の悪いゴゾ島のコテージで、暖をとろうとストーブをつけたカップルが亡くなっています。ルールはシンプルで、例外はありません。排気筒のないガス・燃焼系ヒーターを、閉め切った部屋で使わないこと。空気の通り道に窓を少し開け、屋内でバーベキューや炭は絶対に使わず、ガス暖房を使うなら、安い電池式の一酸化炭素警報器をつけましょう。排気筒のない灯油・ガスストーブが身近な国から来た方なら、この習慣はもう知っているはずです。日本で使う「ときどき窓を開ける」の習慣が、そのままここでも役に立ちます。
まず光熱費を正す:ARMSの料金プラン
暖房に1円かける前に、部屋の電気がどの料金プランかを確認しましょう。ここが、エアコン暖房のコスト全体を静かに左右します。マルタの電気料金(ARMS経由)は、割安なResidential(住宅用)と、割高なDomesticに分かれていて、多くの入居者が気づかないまま高いほうに置かれています。条件を満たせばResidentialに移せて、それは書類仕事(Form H の手続き)です。これで冬じゅうの暖房費がはっきり下がることもあります。やり方は、当サイトのARMSの落とし穴とForm Hでくわしく解説しています。冬の予算を立てる前に読んでください。部屋を安く暖める第一歩は、買うヒーターではなく、1kWhあたりの単価だからです。これは、マルタで長期滞在の準備をするという広い作業の一部でもあります。標準の契約が、短い滞在に合うとはかぎりません。
契約前に、大家へ確認すること
冬の賃貸は、夏の賃貸とは別物です。だから、契約したあとではなく、前に聞きましょう。エアコンに、ちゃんと動く暖房モードがあるか(古い機種にはないこともあります)、点検されているか。部屋の電気がどのARMS料金プランか、請求はあなた名義か大家名義か(これでResidentialに切り替えられるかが決まります)。ガス暖房に頼る部屋なら、その部屋の換気はどうなっているか、一酸化炭素警報器はあるか。湿気についても、除湿機はあるか、雨の多い12月に寝室はどうかを聞いておきましょう。どれも聞いて不自然な話ではなく、良い大家ならきちんと答えます。冬の全体像、つまりこの季節が実際どんな感じで、雨の多い月はいつかは、当サイトのオフシーズンのマルタがつかむ助けになります。(関連するけれど別の問題として、寒さを強める同じ湿気が、冬のカビの原因にもなります。こちらは温度ではなく、水分の話です。)
よくある質問
マルタのアパートには、なぜ中央暖房がないのですか?
マルタの住宅が、寒さではなく暑い気候に合わせて造られているからです。家の多くは断熱の少ない分厚い石灰岩造りで、厳しい夏を涼しく乗り切るためのもので、冬に暖かさをためる目的ではありません。本当に寒い月がわずかしかないため、ダクト式の中央暖房はもともと標準になりませんでした。代わりに、ほぼどの部屋にも夏用の(ヒートポンプ式)エアコンがついていて、それを暖房モードで使うのが一般的です。
マルタのアパートを冬、いちばん安く暖める方法は?
たいていは、すでにあるエアコンを暖房モードで使うことです。ヒートポンプ式のエアコンは、熱を作るのではなく運ぶので、同じ電気でも電気ストーブより約2.5〜4倍暖かい。マルタのResidential料金では、これが熱あたりいちばん安い方法になります。ガスのボンベヒーターは中間で、エアコンに頼れないときに便利です。電気ストーブは、熱を作るコストがいちばん高いので、短時間の使用向きです。
マルタで、ガスヒーターを室内で使っても安全ですか?
きちんと換気すれば、です。排気筒のないガス・燃焼系ヒーターは一酸化炭素を出します。においも色もなく、閉め切った部屋では命にかかわる気体で、マルタでもこれで亡くなった例があります(寒くて屋内でバーベキューを使った例など)。ガスのカセットヒーターを使うなら、必ず窓を少し開け、屋内で炭やバーベキューは使わず、安い電池式の一酸化炭素警報器をつけましょう。空気を通して使えば普通の道具ですが、閉め切った部屋で使えば危険です。
長期契約を結ぶ前に、暖房について大家へ何を聞くべき?
エアコンに、動いて点検済みの暖房モードがあるか。部屋がどのARMS料金プランか(Residentialが安い)、請求はあなた名義で切り替えられるか。ガスを使う部屋なら、その換気はどうか、一酸化炭素警報器はあるか。そして湿気対策、除湿機はあるか。冬の賃貸は、こうした細部で決まります。良い大家なら、どれもためらわず答えてくれます。 ---